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甘味処巡り

全ジャンル統一ブログです。 萌え吐き出し日記です。 苦手な方・腐女子を知らない方はご遠慮ください。 妄想もあれば日常のどうでもいい話もあります。 ※冗談の苦手な方は読まないほうがいいです。※管理人は雑食のため、 ジャンル問わず様々な萌語りが入り混じってます。 ※好きなキャラへの偏愛に満ちているため 他のキャラが理不尽な扱いを受けてると思われることもありえますし、あらゆるマンガにおいてダメな組み合わせがありません。 ほぼ全てが好きなキャラへの贔屓と夢と希望と妄想です。 感想は無茶苦茶偏った腐視点です。まともな感想ではありません。 2次創作サイトの感想です。 ダメそうな方は読まないで!自衛と相互理解に勤しもう。

ヘタリア 仏英

押し倒されたベッドにサンダルウッドとムスクの香り。
いつもの場所に、いつもの香り。

そしてこの部屋の主が、ベッドに残るそれと同じ香りを纏って
自分の上に覆いかぶさってくる光景。

「ん?何?」
イギリスの上で、すでにボタンが全て外されたシャツを手馴れた仕草で脱ぎ捨てながら
フランスが尋ねる。

「・・・・・なんでもねぇよ。」
そう応えると、イギリスはフランスの首に腕を回し、
自分から唇を重ねた。


本当はなんでもなくはない。
フランスの残す香りに安心する自分が、確かに、居る。


この香りに自分は欲情している。


特に今日は、フランスが欲しい。

フランスの熱が欲しい。

何もかも忘れて、身体の欲望の欲するままに、グチャグチャに抱かれたい。

過去、何度も繰り返しそうしてきたように。

長い付き合いの中で洒落者のフランスは香水を何度も変えていたけれど、
纏う香りにはいつもサンダルウッドとムスクが含まれていた。

初めて抱かれたあの夜にも、イギリスの怪我をいたわるように
身体中の傷に唇をそっと押し当てるフランスから感じた香りは同じだった。

喧嘩ばかりしてきて、
互いに痛手を負わせることは全く厭わなかった関係のはずだったのに。


匂いは記憶に鮮明にリンクしていて、性欲とも密接に結びついている、
という話を聞いたことがあるが、本当にそうらしい。

あの日アメリカから付けられた傷は、
身体に付いたものより心の方が、ずっと深かったのだけれど。

それでも優しく傷をなぞるフランスの唇と触れ合う肌の暖かさがあったから、
あの後、アメリカと顔を合わせても耐えられた。

その心の傷は今でもこの季節になるとズキズキと痛み始め、
会議でもなんでも、アメリカの声を聞くのがどうしようもなく怖くなる。

アメリカの口から、自分を否定する言葉が紡がれるのには慣れているはずなのに、
この季節にはそれが耐えられなくなる。

その不安から逃れたくて、一人では耐え切れなくて、
こうしてフランスのところに入り浸るようになったのはいつからだろう。

『ずっと・・・だ。』


アメリカが、独立したその時から、ずっと。

「俺がずっと側に居てやるよ。」

冗談なのか同情なのか、そう言ったフランスに、


「お前なんかいらねぇよバカ・・・。」


そういいながらその優しさに縋り付いた、
あの時からずっとだ。


フランスは、優しいと思う。

本気で殴りあったり喧嘩したりしてきた腐れ縁だが、
腐れ縁だからこそ、本気で優しい奴だ、と思う。


抱きしめられながら、

『他の奴のことも・・・こんな風に優しく抱くのかな・・。』

ふと、そんな事を考えてキスへの集中がと切れたところに、すかさず

「なんだよ?」

と訊ねられ、気恥ずかしくなって顔を赤らめたイギリスが

「なんでもねぇよ!バカ!!!」

と切り返せば、全てを見透かしたような青い瞳で見つめられ、再び唇を塞がれる。

こんなやり取りも、いつものことだ。

激しさを増す口付けに、次第に翻弄されて行く。

歯が当たるのにも全くかまわず、呼吸も全て貪るように繰り返すキスの合間、
閉じた瞼の裏が熱に赤く染まったような錯覚の中で、
ふと眼を開いた時に見えたフランスの瞳が少し悲しそうに見えたのは
イギリスの気のせいだっただろうか。

「んっ・・・。」
キスだけですでに熱を持ち始めた自身を強く握られて、
イギリスの身体がビクン、と震えた。

「はっ・・・・。ちょっとまっ・・・」
そのまま口に含まれ、いきなり与えられる快感に言葉で抵抗しようとしても、
フランスは意に返さず、イギリスの敏感な箇所を全て巧みに攻められる。

「あ・・・・あ・・・っ!」
こすり上げられ、舌が這い回る感覚に、早くも一度目の限界が訪れようとしている。
感じすぎている自分が恥ずかしくて、
必死で耐えようとしているのを承知で、フランスはより強くそれを吸い上げた。

「やっ・・・もう・・・んっ・・・!」
イギリスの身体が強く痙攣し、その唇からはぁっと大きく息がもれた。

空気を欲して激しく胸が上下し、
同時に訪れた脱力感に意識を軽く手放しそうになっていても、
まだフランスはイギリス自身から唇を離そうとせず、なお、強く吸い上げた。

「やっ・・・。もう・・・無理っ・・・」
涙を浮かべてフランスの額を手で押さえつけ、押しのけようとしたものの、
その手を逆に強く掴まれて離して貰えない。

すでに、身体に力が入らない。

なによりも、与えられる快感に逆らえず、囚われて行く。

先端部分を口内で舐めとられ、
先ほど自分の放ったもので濡らされた指で、より強く擦りあげられれば、
脱力感を感じていたイギリスの身体に、再び熱が取り戻される。

急に差し込まれても、抱かれることに慣らされた身体は痛みもなく
フランスの指を受け入れた。

すぐに、部屋中に卑猥な音が響き渡った。

この瞬間、何もかも忘れてしまえる程の快楽に溺れる。

フランスも、そうなんだろうか。

今、自分を、ただ自分の身体だけを感じているんだろうか。





「んっ・・・・・っと・・・・。」

「ん?なに?」
と意地悪く聞かても、

「もっ・・・と・・・。」
意地を張る余裕がなく、眼に一杯涙を浮かべてそう応える。

羞恥でぎゅっと目を閉じた時、
一筋零れ出した涙に押し当てられた唇が、とても熱かった。

そのまま瞼に、唇に、フランスのキスが繰り返されると、
イギリスは自分から誘うように、そっと膝を開いた。

「もう、我慢できないか??」

微かな微笑を浮かべて、そう耳元で囁かれるのに、小さく2度頷いた。

もう、そんな自分を恥じる余裕すら無くなるほどに、感じている。

そう望んでいた通り、何もかもグチャグチャになるほどに。

「あ・・・くっ・・・。」
身体の中心に猛った熱を感じるのと同時に、
強い圧迫感に小さく悲鳴を漏らす。

それでも、自分のそこはどうしようもない程フランスを欲していて、
その存在感を感じ取ると、
すぐに今までより更に強烈な快感が身体中を駆け巡る。

フランスの侵入を苦痛に感じたのはほんの一瞬のことで、
イギリスの身体はすぐに、激しさを増せば増すほどに
嬌声を発してフランスの動きに応えて行く。

そんなイギリスの様子を満足そうに見つめていたフランスにも
余裕が無くなるほど、フランスを締め付けて離さない。

「イギリス、愛してるよ。」

フランスが、ベッドを共にする相手に、挨拶のように繰り返す言葉。

今まで数え切れないほど多くの相手に伝えられたであろう言葉。

その言葉を遠くに聞きながら、
イギリスはもう何度目かわからない絶頂を迎えていた。

本当は、その言葉が常に自分だけに向けられていることなど、
知る由も無かった。

やがて、ズルリ、と繋がっていた部分を引き抜かれ、
その喪失感に、逆に手放しかけていた意識が取り戻され、
イギリスがフランスに顔を向けた。

お互いに荒い息を整えながら、深く口付けた後、
汗で額に張り付いたイギリスの髪をそっと剥がしながら、
フランスは諭すように、イギリスに切り出した。

「なぁ・・・明日さ、いい加減、顔を出してやれよ。
招待状、毎年来てるんだろ?」


ふい、と顔を逸らしたイギリスの肩が、微かに震え始めた。


時計の針が、その日付を7月4日に変えようとしていた。


                              fin

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